「詐欺じゃないですか?」と給与明細を持ってきたBさん

年金・社会保険のはなし

総務をやっていると、一番多い質問が給与明細についてです。特に多いのが入社2年目くらいの社員。

1年目は何もわからないまま過ぎていくけど、2年目になると少し余裕が出てきて、ふと気になりはじめるんですよね。

先日も入社2年目のBさんが給与明細を持ってきました。

Bさん
Bさん

「おばちゃん、なんでこんなに引かれるんですか?詐欺じゃないですか?」

「詐欺ではありませんよ。今日は一緒に見てみましょう」

給与明細の基本構成

給与明細は大きく3つのブロックに分かれています。

「総支給額」から「総控除額」を引いたものが手取りです。

総支給額250,000円、総控除額50,584円なら、手取りは199,416円になります。

控除って、何が引かれているの?

Bさん
Bさん

「で、何がそんなに引かれてるんですか?」

はい、内訳を見てみましょう。

項目金額(例)内容
健康保険12,805円病気やケガのときの保険
介護保険0円※40歳から64歳までの方だけ引かれます
厚生年金保険23,790円将来の年金のお金
雇用保険1,250円失業したときの保険
子ども・子育て支援金299円2026年4月から新設
所得税4,840円毎月の給与から仮払いする税金
住民税7,600円前年の所得をもとに計算される税金
Bさん
Bさん

「介護保険って何ですか?私には関係ないですよね?」

40歳未満は給与明細にそもそも記載がありません。でも40歳になったら登場します。そして65歳になるとさらに存在感が増します……が、それはまた別の記事で😄

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会社も半分払っています

Bさん
Bさん

「え、これ全部自分で払ってるんですか!?」

実はそうじゃないんです。

健康保険・厚生年金・子ども子育て支援金は労使折半といって、本人と会社が半分ずつ負担しています。

例えば厚生年金保険料23,790円は本人負担分で、会社も同じく23,790円を払っています。合計すると47,580円が毎月あなたの名前で年金制度に納められているわけです。

「え、会社もこんなに払ってるんですか!?」

そうなんです。給与明細に見えていないだけで、会社は実際には総支給額以上のコストをかけています。

ちなみに雇用保険は折半ではなく、会社のほうが多く負担しています。2026年度は本人が0.5%、会社が0.85%です。さらに労災保険は全額会社負担なので、給与明細にはそもそも出てきません。

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標準報酬月額って何?

Bさん
Bさん

「4月~6月に残業したら損って本当ですか?」

これもよく聞かれます。

社会保険料は標準報酬月額をもとに計算されます。

毎年4月・5月・6月の給与の平均をもとに決定され、その年の9月から翌年8月まで適用されます。

4〜6月に実際に支払われた給与(3月分の残業代を4月に払う会社なら3月の残業が入る)

この3ヶ月の給与が高いと社会保険料も上がります。だから「損」と言われるわけです。

ただし保険料が上がるということは、将来もらう厚生年金もその分増えるということ。損ばかりの話ではありませんよ😊

昇給や降給で給与が大きく変わったときは、4月~6月を待たずに年の途中で見直されることもあります。

◆おばちゃんからひとこと

「詐欺じゃないですか?」から始まった今日の給与明細講座、いかがでしたか?笑

毎月もらっているのに意外と中身をよく知らない。でも自分のお金のことですから、項目ごとに「これは何のために引かれているのか」を知っておくと、納得感が違いますよ😊

なお、この記事はおばちゃんが「こう理解しています」という内容をまとめたものです。詳しくは会社の担当者や社会保険労務士にご確認くださいね。


※2026年8月時点の制度です。保険料率は毎年度見直されるので、最新の数字は全国健康保険協会「保険料率」と厚生労働省「令和8(2026)年度 雇用保険料率のご案内」でご確認くださいね。

Bさん
Bさん

うん!なんとなくわかった!

なんとなくでも、詐欺じゃないことをわかってもらえたらよかった!思っていたより、会社はあなたにお金をかけているんだよね。

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