高額療養費の落とし穴

年金・社会保険のはなし

先日、入院中の年配社員から電話がありました。

「高額療養費って、どうなってますか?」

はい、丸投げです。😅

年配の社員はこういうとき、まず自分で調べるより先におばちゃんに聞いてきます。おばちゃんも調べながらお答えするので、当然もれが出ることもあります。今回がまさにそれでした。

高額療養費制度って何?

高額療養費制度は、医療費が高額になったときに、決められた上限額以上は払わなくていいというとても良い制度です。

年収によって上限額が決まっていて、それ以上は健康保険が負担してくれます。

今回の落とし穴① 月をまたぐ問題

この社員、7月に入院して8月に退院予定。

7月分の医療費として80,100円の請求が来ました。本人はこれを支払って「これで全部終わり!」と思っていたようです。

ところが。

高額療養費は各月(1日~月末日)ごとに計算されます。つまり8月分は8月でリセットされて、また新たに上限額までの負担が発生します。

7月に払ったから終わり、ではないんです。これ、知らないとびっくりしますよね。

今回の落とし穴② 改正と重なってしまった

さらに今回は、ちょうど2026年8月から高額療養費の上限額が改正されるタイミングと重なってしまいました。

上限額の目安
7月まで約81,000円〜
8月から約85,800円〜100,000円程度(年収による)

つまりこの社員の場合、

  • 7月分:上限額を支払い済み
  • 8月分:改正後の新しい上限額が別途発生

2つの落とし穴が重なってしまった、というわけです。

マイナ保険証をお持ちだったので「限度額適用認定書」の手続きは不要でしたが、月またぎと改正の両方をちゃんと説明できていなかったのは、おばちゃんの反省点です。

おばちゃんからひとこと(高額療養費のミニ解説)

  • 高額療養費は各月(1日〜月末日)ごとに計算されます。月をまたぐと、また新たにその月の上限額までの負担が発生します
  • 2026年(令和8年)8月から、月の自己負担上限額が引き上げられました。70歳未満で年収約370万〜770万円の区分の場合、上限額の基本部分が80,100円から85,800円になっています。7月までの入院分は、改正前の金額で計算されます
  • 一方で、同じ改正で「年間上限」が新しくできました。年間(8月から翌年7月まで)の自己負担が上限に達すると、それ以上は窓口での支払いが不要になります。年収約370万〜770万円の区分なら年間53万円です。入院が長引く人には、こちらは負担が軽くなる改正です
  • 同じ年に何度も上限に達した場合に負担が下がる「多数回該当」の金額は、今回の改正でも据え置かれています
  • マイナ保険証を使えば、「限度額適用認定証」の手続きをしなくても、窓口での支払いが上限額までで済みます
  • 上限額は年齢と年収の区分によって変わります。ご自分がどの区分になるかは、厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」のページか、加入している健康保険組合・協会けんぽ・市区町村の窓口でご確認ください

※2026年8月時点の制度です。高額療養費は2027年8月にも見直しが予定されています。

おばちゃんからひとこと

若い社員は自分である程度調べてから聞いてきます。年配の社員は最初から丸投げで聞いてくることが多いです。

おばちゃんも調べながら答えているので、当然もれが出ることもあります。

本当は言いたい。

「わたしはAIです。回答には間違いが含まれている場合があります。詳しくはご自身で確認されるか、専門家にご相談ください。」

……なんて言えたらいいのにな~。😂

おばちゃんだって間違えます。高額療養費の改正など、制度が変わるときはご自身でも確認することをおすすめします。

病気やケガで通院・入院になったとき、高額療養費というセーフティネットがあることだけは覚えておいてくださいね。会社員も個人事業主もフリーターも、みんな使えます!

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